「目的を設定」し、「目標を管理」する
SMARTの法則とは、ジョージ・T・ドラン氏が1981年に発表した目標設定法です。目標達成を実現させるために欠かすことのできない『Specific』、『Measurable』、『Assignable』、『Realistic』、『Time-related』という５つの成功因子で構成されています。
①Specific(明確性) … 『明確な』、『具体的な』、『特定の』などの意味。関係者全員が共通の認識を持ち、目標達成に向けて突き進んでいくためには明確性や具体性のある目標になっていることを確認する。
②Measurable(計量性) … 『測定可能』という意味。定期的に測定可能な定量目標を意識的に設け、目標達成率や進捗度を確認することで、情報共有やチーム連携、モチベーションの維持向上が容易となる。
（業界や職場内におけるポジションや理想の未来像など、抽象的で数値化することが難しい目標のことを定性目標といい、売上高や市場占有率、契約本数など、規模や量を数字で表すことができる目標のことを定量目標といいます）。
③Assignable(割当設定) … 『割当可能な』や『指定される』などの意味。適切に役割や責任、権限を割り当て、円滑なコミュニケーションを図りながら目標達成に向けて突き進んでいく。
④Realistic(実現可能性) … 『現実的な』や『現実主義の』などの意味。目標達成を目指す人物のその時点におけるパフォーマンスを最大限発揮することで達成できると思われるラインを確認する。
⑤Time-related(期限設定) … 『時間』、『関係のある』や『関連した』などの意味。目標達成に適切な期限を設定する。
SMARTシートを活用し、目的に向かって５つの目標設定を行うことで、「具体的・計数的・適材的・現実的・期限内達成」が可能となります。つまり、自分以外の人も仲間に引き入れて、共通の目的を達成することができるということで、自分の能力や自分の持ち時間以外も使えるという効果があるのです。
ちょうどいいお金持ちは、先天的・後天的に関わらず、この目標管理能力を備えています。
「自分だけ」頑張っても結果は知れている
例えば、Web上でお気に入り登録をしている人は多いのですが、リアルな社会では、お気に入りの飲食店や洋装店、美容院などが特になく、常に情報に左右されながら行列に並ぶ人々は少なくないと思います。
それに比べちょうどいいお金持ち達は、ヘアーデザイナー・ファッションコーディネーター・ホームドクター・ホームロイヤー・マネードクター・フードコーディネーターなど、今現在の自分に合う各業界のプロフェッショナルな人たちに常に支えられているのです。
「お金持ちの在り方」でもお伝えしましたが、ちょうどいいお金持ちは「お金」のことを「自分ができないことをやってもらえるツール」と認識しているので、自分の周りに優秀な人が多数存在しているのです。
「自分にできること」を絞り込む
その逆に、「人生を豊かにしてくれる（支えてもらえる）マップ」だけでなく、「自分が社会に貢献できる、可能性を引き出すマップ」を書き出してみると、「自分の能力の使い方」も発見できます。
世の中には、せっかく潜在的能力があるにもかかわらず、主語と目的をはき違えて、時間と労力とお金のムダ使いをしている方々がとても多く見受けられます。
例えば、「ファイナンシャル・プランナーの資格を取得した」という事実は、それだけではお客様から対価をいただくサービスにはなりません。
「私は（主語）、資格を（目的語）取得した（述語）」ということは、主語が自分で、目的が資格になっているのですから、これはお金を払うことになります。
一方、「自営業の方（主語）に、資金調達と資産運用のコツ（目的語）を伝授する（述語）」となると、私の知識（資金調達と資産運用）を、技術（対話力）を活用して相手に提供（伝授）できるのですから、サービスの提供が対価となって私にもたらされます。
このように、世の中はモノやサービスの交換行動をお金という媒体を使って行っているので、自分以上にできる人にやってもらって、自分が得意とすることを提供すれば、ムダな労力も時間も削減できるということです。
目的を明確に、人の力を借りること。
主語・目的語を確認するとこと。
