「一括払い」よりも、「金利の低い分割払い」を上手に活用する
「借りたお金は早く返さなければ」そう考えている人は少なくないと思います。
そこには、分割払いすると利息分が損をするという「損得勘定」が働いて、まんまとお金にゆとりができる法則から外れた道を歩む原因になっているのです。
一方でお金持ちは、財布ではなく貯金箱を上手に管理するわけですから、「一括払いをすると貯金箱から資産が減少する」と考えるのです。
資産が働く仕組み(詳細は第六章)を活用しているのですから、一時金を払い出すようなことは致しません。
例えば、
①どんなに水を飲んでも、どんな天候下でも干上がることのないダムがある生活
②たらいに水をためて飲み、なくなりそうになったら飲むことを制限する生活
この二種類から選択するとしたら、皆さんは「どちらの生活を目指しますか?
定年までに2000万円を貯めて、そのお金を徐々に取り崩しながら生活しなければならないとしたら、きっと残高が減っていく恐怖と不安を味わい続けるでしょう。たらいに水をためて飲む人生です。
将来のお金の不安や悩みを払しょくするには、「お金を貯めるのではなく不労収入を積み上げること」(枯れることのないダム)が大切なのです。
「積立」よりも「一時金」を上手に活用する
お金と時間の使い方」のなかで、お金の使い方を ①収入を生み出すもの ②今の生活に必要なもの ③支出や財産形成を平準化するもの の3つに分類しました。
①の収入を生み出すものに資産を設定し、③の支払いを平準化することで、おのずと手元資金の流出を防ぎ、ジワジワとちょうどいいお金持ちへステップアップするのですが、そうでない方々は、資金の流出を急ぎ(一括支払いや繰り上げ返済)財産形成を積立のみで何とかしようとします。
さらにせっかく積み上げた資金を「貯めて使う」という風習で台無しにしてしまいます。
同じ支出でも、平準化できるものとできないものに仕訳して、ライフ・イベントを管理すると、住宅の頭金・お子様の結婚援助金・先進医療費などは分割支払いが困難であるのに対し、そのほかの費用はほとんどが平準化できるようになっています。
一時金の資産化と支払いの平準化が
ゆとりの生活を生み出すポイント